管理人のヒロです。今回は新潟市のミナミさんの体験談を紹介させていただきます。
学校を卒業し、働きだしてから一人暮らしを始めました。
新入社員の私は、仕事を覚えるのに精一杯で毎日忙しく、それでも充実した日々を送っていました。
会社には人気者の先輩が居ました。仕事ができて頼り甲斐があり、後輩から慕われて、先輩からは可愛がられる素敵な先輩です。
そして、とても格好良いのです。私の5歳年上で、当時20歳だった私は、年上の方と付き合ったり、恋したこともなかったのですが…
仕事に慣れてきて、先輩と話す機会も増えてきた頃、私はその人気者の先輩にどんどん惹かれていきました。
気づけば恋してました。
私は美人でもなければ、スタイルも良くないです。自分に自信がなく、ネガティブです。
ひとつだけ自分の長所をあげるとしたら、よく笑うことだと思います。
それでも根はネガティブなので、先輩への気持ちはもちろん片思いだと思っていました。
それでも良いのです。片思いしていました。
先輩は見た目だけではなく、中身も格好良く、いつも素敵でした。本当に憧れの存在。毎日好きな気持ちが止まらなくなりました。
好きで好きでたまらなく、どうしていいのか分からずにいました。
会社の人には誰にも言っていません。新人の私が先輩を好きだなんて誰にも相談できない、ひっそりと…ものすごく好きでした。
車のない私は仕事帰りによく先輩に家まで送ってもらいました。
その車の中の時間は、ドキドキが止まらなくて、幸せで、このまま時間が止まればいいのに…いつも思いました。
先輩本人にも、この気持ちは言わないまま、伝わることも叶うこともないまま終わると思っていました。
ある日、先輩に家まで送ってもらったときに、そのまま2時間ほど車の中でお話することがありました。
その時間はとても幸せで、色々な話をしたり聞いたり、もう、好きって気持ちを抑えられなくなりました。
そして…私は先輩に「好きです!付き合ってください!」気づけば伝えていました。
心臓バクバク、口にした瞬間、後悔です。フラれるに決まってる…片思い…先輩が私なんかを好きなわけない…
ネガティブ全開です。
先輩は困っていました。
そして、少し考えてからくれた返事はとても曖昧なものでした。
「好きと言われてイヤな気持ちはしない、うれしい。試しに付き合ってみるか?」
そんな曖昧な返事でも、つまりオッケー!?と、私はその瞬間、20年間生きてきた中でいちばん幸せを感じました!
今もその時のことはよく覚えています。
覚えているというより、忘れられません…
片思いが成就した体験談です!
試しにとはどういうことだろう…と、思ったのですが、どんなのでも良い!
たとえ都合が良い女でも!と、その時の私は思っていました。
それからは人生でいちばん幸せでした。毎日仕事の後は先輩と過ごしました。
その間一度も聞けなかったこと、先輩からも言わなかったことがあります。
それは、私への気持ちです。
どんなふうに思っていたのか、付き合っていても結局はただの片思いだったのか。
聞くことができませんでした。怖かったのです。都合の良い女でもいい!と思いながらも、本気の彼女になりたい!欲が出てしまいました。
そして一週間経ったある日、先輩に言われました。
「やっぱり付き合っていけない」
たった一週間の出来事です。
やっぱり…「だよね!」私は落ち込んでる所を隠しきれていなかったけれど、すぐに「わかりました」と返事をして、笑ってさよならしました。
家に帰ってから、いっぱい泣きました。
次の日からはまた会社の先輩と後輩に戻りました。一週間は夢だったのかな…今でもそう思ってしまいます。
先輩の気持ちを最後まで聞けなかったです。嫌いでも聞いてみたかったです。都合の良い女でも私はやっぱりそれでも良くて、そう思えた恋だったのです。
その半年後、先輩は移動になり転勤したので会うことはほとんどなくなりました。
私は幸せだった一週間、今でも、きっとこの先も忘れることはありません。
そして、先輩の気持ちを聞かなかったことを後悔しています。